タイ政府は、「量より質」を重視し、持続可能で質の高い観光の促進に力を入れています。

タイ政府は、「量より質」を重視し、持続可能で質の高い観光の促進に力を入れています。こうした取り組みの一環として、タイと中国の外交関係五十周年を記念した「サワディー・ニーハオ」キャンペーンが、バンコク都内セントラルワールドにて開催されました。

「サワディー・ニーハオ・キャンペーン」は、中国企業との信頼関係を深め、タイを「質の高い、安全で親しみやすい観光地」として国際的に認知させることを目的としています。キャンペーン期間中は、ビジネス交渉、観光事業者による商談会、政府間観光フォーラム、タイと中国のインフルエンサーによる連携企画、現地ルート調査や旅行商品のテストなど、さまざまなイベントが行われているほか、有名人を起用した祝賀イベントも開催されました。

スラウォン観光スポーツ大臣は、「このキャンペーンは短期的な観光客誘致を目的としたものではなく、特に中国市場において、長期的で持続可能な観光の流れを生み出す起点になる」と強調しました。実際に、今年一月から五月までの間に、タイを訪れた中国人観光客は百九十万人を超え、北京からは二十六%、上海からは百十七%、成都からは百六十四%と大幅に伸び、チャーター便も増加しています。

こうした流れを受けて、政府は十月の中国ゴールデンウィークにあわせ、「ニーハオ月間」イベントを開催予定です。

「サワディー・ニーハオ」キャンペーンの成功は、タイの観光産業の成長を支える重要な土台となり、若年層やファミリー層、ゴルフ愛好者、アクティブシニアなど、さまざまな層の旅行者を対象に、個人旅行と団体旅行の両面から、中国市場の質の高い旅行者の獲得を目指します。これにより、二〇二五年における中国人観光客の安定的・持続的な増加につなげたい考えです。