タイの民間航空訓練センター(Civil Aviation Training Centre:CATC)は、EASA Part-147の認証を取得し、タイ国内で唯一、EASA基準に準拠した航空機整備士の教育および試験を実施できる機関となった。これにより、タイの航空機整備人材は、欧州基準に基づく教育を国内で受けることが可能となる。
今回の認証取得は、タイの航空産業にとって重要な転換点となるものであり、CATCは王国初かつ唯一のForeign EASA Part-147 整備訓練・試験機関として正式に認定された。
本認証は、欧州航空安全機関(EASA)より直接付与されたものであり、欧州連合が求める厳格な安全基準および技術基準を満たす教育・試験の実施をCATCに認めるものである。
従来のような海外機関との提携による取得ではなく、CATCが独自に認証を取得した点も大きな特徴であり、同センターの教育品質、訓練体制、品質管理システムが国際水準に達していることを示している。
国際的なキャリア機会を創出
今回のEASA Part-147認証は、航空機整備士の基礎訓練である
**B1.1(タービン航空機)およびB1.2(ピストン航空機)**の両カテゴリーを対象としている。
これにより、CATCはタイの技術人材とグローバル航空業界を結び、国際的なキャリア形成を強力に後押しする。
CATCのパカナット・マクチョイ総裁は、次のように述べている。
「今回の認証取得は、タイの航空人材の国際競争力を高める重要な一歩です。
世界有数の航空会社や国際的なMRO(整備・修理・オーバーホール)企業への就業機会を広げ、当国の航空産業に対する信頼性を一層高めるものと考えています」

欧州と同等のモジュール制教育体制
CATC航空機整備部門では、今後、タイ民間航空局(CAAT)およびEASAの双方の要件を満たす二重基準のもとで、航空機整備士免許(AMEL)プログラムを提供する。
教育課程は、欧州の主要航空教育機関と同等のモジュール制カリキュラムを採用し、実践的な訓練を重視。
EASA資格を有する教官による評価、標準化された航空機およびシミュレーターの使用、継続的に監査される品質管理システムのもとで運営される。
修了者には**修了認定証(Certificate of Recognition:CoR)**が授与され、EASA Part-66ライセンス申請に必要な実務経験期間を大幅に短縮することが可能となる。
地域航空ハブとしての役割を強化
今回の認証取得は、タイが持続可能な地域航空ハブを目指す国家ビジョンとも一致している。
CATCはすでに、国際民間航空機関(ICAO)の「TRAINAIR PLUS」プログラムにおいて、世界でわずか12機関のみが認定されているプラチナ会員の一つであり、アジア太平洋地域では5機関に限られている。
航空管制、操縦士訓練、航空英語能力評価など幅広い分野で実績を持つCATCは、今回のEASA Part-147認証取得により、国際航空業界における総合的な教育・訓練拠点としての存在感をさらに高めていく。