サブヘッドライン:心に響くつながりを通じて、K-POPスーパースターが本物のタイ文化遺産を世界の舞台へ届け、885億ドルの観光収入目標の達成を目指す
タイ国政府観光庁(TAT)は、戦略的な決定打として、世界的アイコンであるラリサ “リサ” マノバンを2026年の「Amazing Thailand Ambassador」に任命した。これは、タイの観光業界にとって大きな転換点を示すものである。
このパートナーシップは、単なる著名人の起用にとどまるものではない。新しい世代の国際旅行者に向けて、タイを上質で心に深く響く旅行先として再定位するために、綿密に構成されたキャンペーンである。
Instagramで1億人を超えるフォロワーを持つリサは、かつてない規模の世界的影響力を持つ。高級ブランドCelineとの過去のコラボレーションでは、推定2,900万米ドルを超えるメディア価値を生み出したとされており、これは業界関係者が「Lisa Effect」と呼ぶ現象、すなわちソーシャルメディア上の注目を実際の消費需要へと転換する稀有な力を示している。
地元のストリートフードからタイの伝統織物に至るまで、彼女が紹介するものは、いずれも直ちに国際的な関心の高まりを見せている。
しかし、その起用の意義は、単なる商業的効果にとどまらない。
TATのタパニー・キアットパイブーン総裁が強調したように、「Amazing Thailand Ambassadorにリサ以上にふさわしい人物はいない」。
彼女の本物らしさは、タイ文化に深く根ざした背景に由来している。リサは、伝統的なムドミー・スカートをまとってユネスコ世界遺産のアユタヤを紹介し、ミュージックビデオにチャダーの冠飾りを取り入れるなど、一貫して世界の舞台でタイの文化遺産を発信してきた。
また、プラユット・チャンオーチャー前首相は、2023年に彼女のタイのソフトパワーへの貢献を正式に評価している。
ワット・アルンで行われたキャンペーン発表会では、リサはシリキット王太后のデザインに着想を得た特注のBalmainドレスを着用し、タイの伝統織物を巧みに取り入れた装いを披露した。
彼女の言葉は、このキャンペーンの本質をよく表している。
「タイは、美しい場所やおいしい食べ物だけではありません。温かさもあるのです。」

Feel All the Feelings:戦略的な構想
1月28日に開始された「Feel All the Feelings」キャンペーンは、従来型の観光訴求を超えて、タイに対する世界の認識を変えていくことを目的としている。
60秒のメイン広告、プロモーション映像、そして慎重に選定された12点の写真を通じて、この取り組みはタイの感情の深みと文化的な豊かさを映し出している。
このキャンペーンを支える戦略的なロケーションは6か所に及ぶ。バンコクの象徴的存在であるワット・アルン、チェンライのチュイフォン茶園、パヤオの神秘的なプーランカー国立公園、ウボンラチャターニーの地質学的景観で知られるサムパンボーク、スラタニーの太古の熱帯雨林カオソック、そして視覚的な中心として据えられたウドンターニーの紅蓮の湖である。
この地理的な多様性は、タイのまだ広く知られていない魅力を示しながら、経済的利益を地方市場へと意図的に分散させるものとなっている。
TATによれば、今後このキャンペーン期間を通じて、リサが55県の観光地を訪れる追加画像が順次公開される予定であり、あわせてコレクター向けアイテムも展開される。

経済的目標と初期的な裏づけ
TATは、2026年の観光収入目標を過去最高となる885億米ドルに設定しており、このキャンペーンによって直接的に80億〜160億米ドルの効果が生まれると見込んでいる。
この戦略は「量より質」に重きを置き、1回の旅行で平均1,600米ドルを支出するとされる高付加価値の「ファン・ツーリスト」を主な対象としている。オンラインでの視聴回数が10億回に達すると推計される中、そのうちわずか0.5〜1%が実際の訪問者に転換されるだけでも、500万〜1,000万人の追加観光客につながる計算となる。
初期の結果は、すでにこのアプローチの有効性を裏づけている。キャンペーンビジュアルで大きく取り上げられた紅蓮の湖では、すでに目覚ましい変化が見られている。
2025年12月から2026年1月にかけて、同地の来訪者数は50,306人に達した。特筆すべきは、その48%が外国人観光客であり、国内観光客数に初めてほぼ並ぶ水準となった点である。
この来訪者構成の変化は、リサの影響力が世界的な関心を、地方市場における具体的な観光成果へと直接転換していることを示す具体的な裏づけとなっている。
キャンペーンが掲げる価値が現場でも確実に体現されるよう、観光・スポーツ省は「Trusted Thailand」フレームワークを導入している。これにより、安全対策の強化、価格不当つり上げの防止、観光警察の増員による治安向上、主要観光地への支援担当職員の配置が進められている。
最後に、タパニー総裁は次のように述べている。「良好なイメージは、国民一人ひとりによって支えられるものです。」こうした社会全体の取り組みと、リサが持つ本物のスター性が結びつくことで、タイは単に高い目標を達成するだけでなく、現代にふさわしいかたちで、世界に向けた観光国家としての姿を再定義しようとしている。
