タイと中国は、タイ産ドリアンの対中輸出における、残留農薬検査について、協議を進めています。

タイと中国は、タイ産ドリアンの対中輸出における、残留農薬検査について、協議を進めています。タイ貿易代表のチャイ氏によりますと、中国の厳しい検査基準、特にドリアンの皮から、検出されたビー、ワイツーという残留農薬により、多くのドリアン輸送トラックが、中国の検疫所で足止めされ、品質低下や、流通の遅れが、発生しています。これはタイの農業や経済に、深刻な影響を与える貿易障壁となる可能性が、指摘されています。現在、市場に出回るドリアンの大半は、東部地域のものが多く、その総量は、八十七万一千トンを超えています。主なドリアンの輸出先は、中国向けで、中国での残留農薬検査は、食用でない皮にも厳格に適用されるため、検査の遅延が、農家の収入を大きく圧迫し、市場の信頼失墜や、輸出システム全体への悪影響が懸念されています。被害額は、甚大で、千五百億バーツを下らないとみられ、二十万人以上の農家や、関連業者が影響を受けています。タイの検査機関も対応に苦慮しており、中国側の検査室承認の遅れも、事態を悪化させています。納品の遅れや、品質劣化による損害も発生しており、タイ貿易代表は、ペートンタン首相も、この問題を認識し懸念していると述べ、ドリアンの最盛期を、四月、五月、六月に控え、関係機関に早急な解決を指示しています。