タイは、イーイーシー条約へ、正式加盟しました。タイは、昨年、十二月十一日の閣議決定を受け、今年三月二十八日に、ニューヨークの国連事務局において、国際契約における、電子通信の利用に関する国際連合条約、イーイーシーへの、加盟書を正式に提出し、同条約への加盟を果たしました。これは、タイが、国際的な電子取引を促進するための、重要な法的基盤を整備するうえで、大きな節目となるものです。イーイーシー条約は、電子文書や、電子署名の国際契約における使用を法的に認め、電子取引における、障壁を取り除くことを目的として、国連、国際取引法委員会によって起草されました。国境を越えた、ビジネスの増加とともに、電子通信の信頼性や、透明性の確保が求められる現代において、イーイーシーは、世界各国の国際契約における、デジタル文書の法的地位を、明確にし、共通の法的枠組みを提供しています。今回の加盟により、タイでは、電子文書が、紙の文書と、同等の法的効力を持つようになり、国際取引における手続きの簡素化と、迅速化が可能となります。これにより、タイ企業の国際ビジネス活動は、より柔軟で効率的なものとなり、法的リスクの軽減にもつながります。タイ政府は、デジタル技術を経済成長の原動力と位置付けているため、国際基準に基づく法整備は、起業家精神の活性化、デジタル分野への投資拡大、さらには、国外市場への進出の機会拡充を意味しています。今後、デジタル経済社会省は、関連する国内法を国際基準に準拠させながら、電子文書や、電子署名の活用に対するビジネス分野や国民の理解促進を図る方針です。