史上初めて、タイからインドネシアに、生きた鶏を輸出することとなりました。農業、農業協同組合省、家畜開発局は、生きた鶏の輸出に必要な、獣医衛生証明書の、認証をめぐって、インドネシアの家畜開発、動物衛生局と協議を重ね、合意に至ったと発表しました。タイ産の、在来鶏が、インドネシア市場に本格参入する道が開かれたとしています。この合意により、タイの、高付加価値、農産物の国際貿易が前進し、とりわけ、伝統的な地鶏で、また、闘鶏で、有名なアヤムバンコクは、スポーツや、文化の面でも、人気を集めており、輸出の拡大が期待されています。畜産局のソムチュアン局長は、スワンナプーム国際空港にある、タイ国際航空の倉庫で、最初のロットとなる、在来鶏が、インドネシアに向けて輸出されたことを明らかにしました。この初回の輸出を請け負った、ノンチョク、エフシーアイ社は、インドネシアへ、生きた在来鶏の輸出について、法的な認可を受けた、タイ初の企業です。地鶏、アヤムバンコクは、一羽あたり最大で、十五万バーツの価値があるとされ、年間一万二千羽以上の輸出が見込まれています。これにより、タイには、年間でおよそ三億バーツの収益がもたらされると予想されています。ソムチュアン局長は、今回の成果を、在来種を通じた、ソフトパワー輸出の成功例として紹介しています。これは、在来種の鶏を飼育する農家にとっても、新たな収入源となり、タイの農業が、世界市場へと進出していくための持続可能な推進力になるとしています。畜産開発局によりますと、タイは、二千二十四年、インドネシアに対して、総額四十六億バーツ相当の、畜産品を輸出しています。主な品目は、ペットフードや乳製品です。今回、新たに、生きた鶏が、加わったことで、輸出拡大の大きなチャンスが生まれました。これは、タイとインドネシアの長期的な協力関係を築く第一歩とされており、将来的には、畜産技術の交流を通じて、農業分野の安定や、経済成長にもつながると期待されています。