受刑者の可能性を広げるため、矯正局は、受刑者がつくった製品の展示会を開催しました。矯正局は、新しい力、新しい人生、機会の力、閉じ込められない可能性というコンセプトのもと、受刑者のつくった作品を展示販売する、矯正局物産展、ニューパワー、ニューライフを開催しました。今回、第五十四回目となる、矯正局物産展は、手工芸品や、タイのソフトパワーを通じて、受刑者の持つ可能性を、社会に広く紹介することを目的として、実施されています。

バンコク郊外、ムアントンタニのインパクト展示会議センターで、七月十六日から、二十日まで、開催されました。会場では、全国百か所以上の刑務所、拘置所で、職業訓練を受けた受刑者たちが、手がけた製品が、展示販売されました。また、元受刑者自身による、製品の販売も行われ、彼らの、社会復帰への道筋を後押しする機会ともなりました。製品の売り上げは、受刑者への、職業訓練のための回転資金として、活用されます。開会式で、タウィー法務大臣は、このイベントは、受刑者の行動改善に対する、政府の活動を広めるものであり、ソフトパワーと、人的資本を活用して、国の競争力を高める大きな一歩だと強調しました。今回の展示では、木工品、手工芸品、美術品、裁縫、さらには、タイ伝統マッサージまで、様々な分野の職業スキルが披露されました。これらの取り組みは、矯正局が目指す、創造経済との連携に基づいています。受刑者が、作った製品の一部は、ラチャダルマ、ブランドの製品として、オフライン、オンライン両方のチャネルで、販売し、社会的認知を広げる試みも、行われています。今回の展示会は、単なる製品販売の場では、ありません。受刑者が、学び、その技を磨き、尊厳を持って社会復帰するための、希望の場所でもあります。この活動は、政府の再犯防止、更生支援方針に沿ったもので、参加者には、人生を再出発する機会、そして、社会の力となるチャンスが、与えられます。受刑者が築く、新しい未来を、私たち一人ひとりが受け入れること、そして、それが、より良い社会の礎となるものです。