タイの運輸副大臣は、東部経済回廊(EEC)の中核を担う「ラムチャバン港開発プロジェクト第三フェーズ」の進捗確認のため、現地を訪問しました。現地では、タイ港湾局の幹部や建設業者から報告を受け、工事の進行状況を評価。今後のスケジュールに沿って、円滑にプロジェクトを進めるための方法について意見交換が行われました。
この第三フェーズは、タイをアジアの物流ハブとして発展させるための、極めて重要なインフラ整備のひとつで、増加する海上貨物への対応力を強化する狙いがあります。
プロジェクトは四つの段階に分かれて進められています。
第1段階は海洋工事。CNNCジョイントベンチャーが担当しており、二〇二五年四月時点で進捗率は約六十七.五%。F一沿岸埠頭区域は、今年十一月末までにGPCインターナショナルターミナル株式会社に引き渡される見込みです。
第二段階は、建物や埠頭、道路や公共施設の建設。こちらはCHEC(タイランド)株式会社が担当し、二〇二四年十二月に工事がスタートしました。現在の進捗率は約〇.五%で、高架橋や発電所の建設が進められています。
第三段階は鉄道システムの整備、そして第四段階は貨物運搬用の機械設備の調達と設置です。現在はそれぞれの入札に向けて、契約条件の草案作成や、審査を担うコンサルタントの選定が進められており、まもなく入札が開始される見込みです。
現地を訪れた副大臣は、工事の透明性・安全性・効率性の確保が最優先であると強調。建設中に発生した課題についても丁寧に聞き取りを行い、関係部門が連携して速やかに解決にあたるよう呼びかけました。
ラムチャバン港の第三フェーズは、タイの未来を支える基盤インフラとして、物流の強化と経済成長の土台となるプロジェクトです。すべての国民、そして企業がその恩恵を受けられるよう、着実な進行が期待されています。