先週、スイス・ジュネーブで開催された世界保健総会において、タイ公衆衛生省のデートイット・カオトン副大臣が、モルディブ共和国のカディジャ・アブドゥル・サマド・アブドゥラ保健大臣と会談し、両国の公衆衛生分野における協力の覚書に署名しました。
この覚書には、一次医療体制の強化や、モルディブ食品医薬品局の規制能力の向上、保健人材の養成機関との学術協力、保健情報と情報技術の分野での連携、さらには現場での経験や知識の共有など、幅広い分野での協力が盛り込まれています。
今後、これらの協力を具体的に進めていくために、実施内容の議論や進捗を担う作業部会が設置される予定です。覚書の有効期間は署名日から三年間で、さらに自動的に3年間延長される仕組みです。
また副大臣は、同総会で開催されたパネルディスカッション「より開かれた、より包括的な保健に関する意思決定の推進:社会参加は脅威にさらされているのか」にも登壇。政府と市民の信頼関係に基づく社会参加の重要性について、タイ政府としての政治的な意志を改めて示しました。
さらに、世界保健機関東南アジア地域事務局のサイマ・ワゼド事務局長をはじめとする各国の高官とも意見交換を行い、加盟国間の公衆衛生協力、特に非感染性疾患の予防・管理における国際協力の重要性について確認。また、タイとミャンマーの国境地域における疾病監視について、世界保健機関東南アジア地域事務局を通じた連携強化についても協議が行われました。